Fortes fortuna adjuvat

運命の女神は 心強きひとに微笑み 心挫けたひとに手を差し伸べる

3 女帝のカード

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教皇の元を後にした愚者の少年は、長い旅を経たようです。風景はがらりと変わって、糸杉の森の中の開けた場所に移りました。

今眼前にはゆったりとしたローブを纏った柔和な女性が、リラックスした様子でソファーに腰掛けています。頭上の冠、右手の笏からして、かなり裕福かつ位の高い方のようです。宮廷の喧噪を離れて、余暇に訪れているのでしょうか。

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瀧川神社での一幕

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段々と春めいてきましたね。写真は静岡の三嶋大社の梅の木です。

なんでも一本の木で紅、白、絞り、淡紅の四色の花を咲き分けるとのこと。

淡紅と白梅が咲いていました。清廉な井戸と相まって感じ入りました。

そんな訳で、先日、久し振りに沼津方面へと輪行しに行ってきました。

三島と沼津方面へ遠征すると、コース的にはもうルーティンとして

瀧川神社→三嶋大社柿田川公園の貴船神社→大瀬崎→修善寺

という流れになるのですが、今回は瀧川神社でのちょっといい話を少しとプラスα。

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2 女教皇のカード

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魔術師の元を立ち去った愚者の少年は、どうやら長い旅を経て、異国の地に辿り着いたようです。彼の面前には、いかにも厳格そうな女性が、まっすぐにこちらを見据えています。

鏡のような冠をつけ、胸には十字があり、書物を抱えている女性が描かれたこのカードは「女教皇」と呼ばれています。

歴史上、「女教皇ヨハンナ」の名が残されていますが、歴史家たちは創作上の人物と目しているようです。

だとしたら、愚者の少年の目の前にいるのは幻なのでしょうか? 彼は幻覚を見ているのでしょうか?

よくこのカードを観察してください。

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1 魔術師のカード

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0から1へと物語が動き始めました。愚者の場面から一転、赤いローブを纏った男がなにやら儀式めいた事をやろうとしています。

この場面だけを切り取ると、愚者と魔術師は何ら脈絡がないように思えますが、過去記事を参照して頂いて、大アルカナが愚者の旅という物語であると見立ててみてください。

 

ichimonji-murasame.hatenablog.com

 

大アルカナは、感受性を呼び覚ます大人の絵本といっても過言では無いと気付かれるでしょう。

さて、今一度カードの場面に注目しましょう。

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