Fortes fortuna adjuvat

運命の女神は 心強きひとに微笑み 心挫けたひとに手を差し伸べる

小さなことの積み重ね

今週のお題「最近あったちょっといいこと」

さりげない一言って、やっぱり大切だよなあと思った一コマ。

よく晴れて風もなく、スポーツ日和な昼下がり。

多摩川沿いをサイクリングしていたら、前方に少年野球チームの一団が自転車で走っていました。

練習が終わったのか、それともこれから向かうのか。

よくある長閑な休日の風景だし、それほど気に留めず、車道に出て彼らを追い抜こうとしました。

追い越そうかという時に、ガキンと大きな音が。

野球道具を積んだママチャリを懸命に漕いでいた最後尾の少年。彼がよろめくのが見えました。歩道の車止めに自転車をぶつけたようです。

その前を走っていた子がすぐに振り向いて、大丈夫? と声を掛けます。

親御さんから借りた自転車だったのか、ぶつけた子は少し顔を曇らせて、声を掛けた子に走り寄りました。

「ごめんな! 俺が変な走り方して邪魔だったよな」

それを聞いて、最後尾の少年は笑顔になっていました。

 

なんて事ないやり取りだったけれども、何故か鮮烈だったというか、いいもの見させてもらったなという気分にさせてもらえました。

ぶつけた傷は消えないし、もしかしたらあの子は帰ってから小言を言われるかもしれない。

それでも、友達との絆は深まったし、彼の優しさに触れてうれしかったのではないかな、そう思います。

小さな事かもしれないけれど、純粋な気持ちのやり取りを見られたというのが、最近のちょっといいことでした。